西本願寺御正忌報恩講

毎年西本願寺では、1月9日から16日まで、御正忌報恩講が勤まります。
そこで出されるのが「おとき」精進料理です。
朱塗りの器(茶津、留津、椿皿等、宗派によって呼び方は異なります)に盛り付けられています。
この配膳を西本願寺御用達の、各店の主人が紋付羽織袴を着てお客様にお出ししています。

一般の参拝者がおときを食べる部屋が国宝「鴻の間」大変広く300人は入れます。

来賓の方が食事をされるのは国宝「白書院」厳粛な雰囲気の中、「雁の間」「菊の間」へと続いています。

坂安おせち献立食材説明

坂安おせち食材一覧説明

【出し巻(う巻)玉子】

昆布とカツオの効いた出汁で巻いた玉子。京都では砂糖は入れません。出しの旨みを味わってください。う巻は芯に鰻焼を入れたものです。
【さわら味噌漬焼】

九州又は日本海産生さわらを切り身にし、うす塩をして一晩寝かせ、白粒味噌に漬け込んだ後、焼き上げます。
【マナガツオ味噌漬焼】

九州又は日本海産生マナガツオ(造りで食べるカツオとは全く別種)を切り身にし、うす塩をして一晩寝かせ、白粒味噌に漬け込んだ後、焼き上げます
【ホタテ塩焼き】

北海道産活ほたてをシンプルに塩焼きしました。

【カマスけんちん焼】

カマスを一塩し、上身にしておき、玉子ケンチンを炊いて芯にして、カマスで巻きオーブンで焼きました。
【流れ子チーズ焼】

流れ子(とこぶしとも言う。あわびの小さいものと似ているが別種)天然物を洋風にクリームチーズ焼にしました。
【八幡巻】

炊いたごぼうを芯にして、国産鰻で巻き、タレ焼したものです。
【伊勢海老黄金焼】

伊勢海老をボイルし、身を起こして、裏返し、黄身タレで焼いたもの。

【求肥巻(りゅうひまき)】

ひらめの身に薄塩をして、甘酢に通し、求肥昆布で巻いたものです。
【絹巻サーモン】

燻製のサーモンを大根をかつら剥きして、塩水につけ、酢にくぐらせて巻き、昆布押ししたものです。
【錦糸巻】

グジ(甘鯛)を一塩し、そぎ身にして酢に通し、錦糸卵で巻きました。
【蛤黄身酢】

蛤を湯がき、身の上に、黄身タレをかけました。

【合鴨ロース】

合鴨を血抜きして、蒸し煮込みした洋風の味わいです。
【かしわチーズ巻】

塩コショウした鳥もも肉にチーズを芯にしてオーブンで焼いたもの。
【かしわごぼう巻】

柚庵地に鳥もも肉を漬けこみごぼうを芯にしてオーブンで焼いたもの。
【鴨松風】

かしわと、合鴨のミンチを長芋とメレンゲで伸ばし、オーブンで焼ました。

【かに松風】

カニ身とすり身を長芋とメレンゲで伸ばし、オーブンで焼いたもの。
【柚子釜春日子】

すずめ鯛を3枚に下ろして塩水につけ、皮のみ霜降りして酢に透し細切りにし、数の子のバラ子と合えて柚子釜に盛り込みました。
【子持ち昆布】

昆布に産卵した数の子を塩出ししてカツオを効かせた出しに漬けました。

【からすみ】

ぼらの子を血抜きして、たて塩に漬け込み、天日干ししました。手間のかかる酒の肴です。

【数の子】

数の子をカツオを効かせただしに漬け込みました。
【本もろこ甘露煮】

当店名代。本もろこを白焼きし、番茶で下煮込してから、じっくり炊き込んだ自慢の一品。
【子持ちアユ有馬煮】

子持ちアユを白焼きし、番茶で下煮込してから、じっくり炊き込み、実山椒の香りでお召し上がりいただけます。骨まで柔らかく、頭からいただけます。
【ちしゃとう味噌漬】

チシャ菜(トムギ)の軸の皮を剥き、塩水に漬け、白味噌で漬けたもの。しゃきしゃきの歯ごたえです。

【花ゆりね】

ゆり根の1片1片に包丁を入れ、花に模り、塩蒸しして、シロップにつけたものです。
【ゆりね梅肉よせ】

百合ねを裏こしして、梅肉を合わせゼラチンで固めたもの。
【ぶどう豆(黒豆)】

丹波黒豆の大サイズをじっくり、ふっくら炊いたものです。
【車海老旨煮】

活きの良い車海老をシンプルに旨煮したものです。

【松傘くわい】

くわいを松傘に剥いて、煮込んだ縁起物。
【亀甲筍煮】

筍を亀甲に見立てて包丁し、炊いたもの。
【網傘柚子】

柚子の皮を摺り下ろし、半ぎりにして中をくり貫き、ボイルして水にさらした後、蒸あげてシロップに漬けたもの。
【手まり麩】

京都の生麩を使って手作業で、糸掛けをして、手毬に仕上げます。

【射込み堀川ごぼう】

京野菜の一つで、太いごぼうの芯を抜き、中に、たらの子を詰めて蒸し煮込みしたものです。
【(真)たらの子煮】

真たらの子を布巾で包み下湯でして、水にさらし、まったり炊き込みました。
【梅花人参】

金時人参を梅花に剥いて、炊いたもの。
【栗甘露煮】

丹波栗の鬼皮を剥いて面取りし、梔子の実で黄色に色付けしてシロップで炊いたものです。

【射込み蕪】

小さめの蕪の皮を剥き、下煮して中をくり貫き海老そぼろを射込んだものです。
【日の出梅】

梅干を塩抜きし、蒸してシロップ漬けにしました。
【穴子鳴門煮】

穴子のぬめりを取り、鳴門に巻いて、蒸し煮込みしたもの。
【ひろす 】

イカ・白身魚のすり身に、きくらげ・人参・ゆりね・銀杏を混ぜて、丸に取り、油であげて煮込みました。

【遠山かに椎茸】

カニの身とすり身を混ぜ、軸を取った椎茸の傘に詰めて、みじん粉をつけて油で揚げ、煮込みました。
【ハモ月環】

大根と人参をボイルし、芯にして、すり身をつなぎに、ハモで巻いたものを、蒸し煮込みしたもの。
【千代呂儀】

チヨロギ縁起物。ボイルして酢に漬けたもの。
【海老芋煮】

海老芋は芋の中でも一番きめ細かく、ムチムチの食感です。

【いくら】

イクラ、鮭の子を醤油に漬けたもの。
【このわたとろろ】

なまこの内臓を塩からにしたもの。山の芋のとろろに合わせています。

おせち料理平成26年元旦

平成25年12月31日謹製
おせち料理の献立


一重セット《順不同》
う巻・さわら味噌漬・まなかつお味噌漬・ちしゃとう(トムギ)味噌漬・はじかみ生姜・求肥巻・サーモン絹巻・車海老煮・栗甘煮・蛤黄身酢・海老芋ハモの子射込み・子持ち鮎有馬煮(名代)・柚子釜春日子・千代呂儀・日の出梅・かしわチーズ巻き・真たらの子煮・ひろうす・紅白百合根寄せ・くわい松かさ・くわい絵馬・梅人参・手まり麩


二重セット《順不同》
一の重
う巻・さわら味噌漬・まなかつお味噌漬・流れ子クリームチーズ焼き・カマスけんちん焼き・求肥巻・サーモン絹巻・ホタテ塩焼き・鴨松風・蛤黄身酢・かしわ牛蒡巻ちしゃとう(トムギ)味噌漬・梅人参・はじかみ生姜・くわい絵馬
二の重
柚子釜春日子・千代呂儀・車海老海老クリームソース掛け・青竹数の子・亀筍・海老芋ハモの子射込煮・真たらの子煮・子持ち鮎有馬煮(名代)・・穴子鳴門煮・花百合根・かに遠山椎茸・丹波黒豆(ぶどう豆)・日の出梅・堀川ごぼうタラの子射込み
ひろうす・くわい松かさ・丹波栗甘煮・手まり麩


三重セット《順不同》
一の重
う巻・さわら味噌漬・まなかつお味噌漬・流れ子クリームチーズ焼き・カマスけんちん焼き・・伊勢海老黄身マヨ焼・八幡巻・ホタテ塩焼き・ちしゃとう(トムギ)味噌漬・はじかみ生姜
梅人参・くわい絵馬
二の重
求肥巻・サーモン絹巻・ぐじ錦糸巻・カニ錦糸巻・鴨ロース・青竹数の子・かしわ牛蒡巻き
子持ち鮎有馬煮(名代) ・穴子鳴門煮・
三の重
亀筍・アワビ柔らか煮・真たらの子煮・花百合根・かに遠山椎茸・網笠柚子・柚子釜春日子・千代呂儀・車海老煮・丹波黒豆(ぶどう豆)・ハモ市松煮・くわい松かさ・栗甘煮・手まり麩・揚げ麩


ミニおせち《順不同》
出し巻・さわら味噌漬・八幡巻・小袖・絹巻サーモン・錦糸巻・流れ子クリームチーズ焼  
柚子釜春日子・車海老煮・子持ち鮎有馬煮(名代)・蕪海老そぼろ射込煮・鴨松風・日の出梅
ひろうす・栗甘煮・ちしゃとう(トムギ)味噌漬梅人参・丹波黒豆(ぶどう豆)

おせち料理献立の食材説明はこちら

本年度おせち料理につきまして、産地偽装および寒波大しけの影響で
入荷食材のサイズが変更になったり、不漁で入荷が少なく良質のものを確保できなかったので仕込み中止としたものなどございます。
直前仕入仕込みのためこの点ご了承いただきたく思います。